第18回:大人も子どもも楽しめるキャンプフェスティバル|女子的リアル離島暮らし
未来住まい方会議をご覧の皆様、こんにちは。
小説家の三谷晶子です。さて、今回は先日、私の住む加計呂麻島からフェリーで20分の奄美大島で行われたキャンプフェス、結の島CAMPについてお話したいと思います。
奄美大島在住の有志で行われたキャンプフェスティバル
“結”という言葉はこちらではよく使われるもの。「結束し、協力しあう」という意味の島の言葉です。今回の結の島CAMPは、奄美大島の自然や文化を一泊二日のキャンプをしながら様々な形でアピールし、島の人々のコミュニケーションを図ろうという意図のもと行われました。
主催はアウトドアブランドdevadurga代表の島崎仁志さん。もともと奄美大島住用町の出身で、昨年の10月、奄美大島の繁華街名瀬にショップをオープン。奄美特有の藍染や泥染めを洗練された形で使用したアウトドアウェアやグッズを全国各地で展開されています。
奄美が地元の人こそ、アウトドアレジャーが初体験の場合も
当日、私は第16回でもご登場いただいたシーカヤックガイド海辺のさんぽ社のお手伝いとして、無料シーカヤック体験の受付を行っていました。
実は、奄美大島に住んでいる方でもシーカヤックを体験したことがある方はなかなか少ないよう。東京に生まれると東京タワーに行かない、のと同じように、奄美に生まれるといつでもできるからこそ海や自然の中で遊ぶことをしなかったりするのだとか。
だからこそ、気軽な形でできるシーカヤック体験は大盛況で、始まりから終わりまでひっきりなしにお客さんが訪れていました。
ステージでは島唄や子どもたちのダンス、ジャンベクラブのパフォーマンスが繰り広げられ、地元の飲食店も数多く出店。島のお酒や島の食材を使った料理を楽しんだり、シーカヤックやSUP(スタンドアップパドル)、奄美大島で初めて設置されたボルダリングの体験をしたり。
フリーマーケットで服やアクセサリーを購入する人もいれば、機織りや夜光貝のアクセサリー作りのワークショップで作品を作る人も。大人も子どもも自由に楽しめる場になっていました。
焚き火とともに酌み交わされるお酒や天体観測
夜が更けたら夕食の準備。七輪に火を入れ、もってきた食材を調理しつつワインや奄美で作られたラムをお湯割りにしてバターとスパイスを落とし、ホットバターラムにしたり。
子ども達と一緒に天体観測に向かう人々もいれば、お酒を酌み交わし大きな焚き火を前に語り合う人々も。そして、眠くなった人からテントに戻り就寝。翌日も快晴で、焚き火で作った朝食のあと、またシーカヤック体験の受付を行いました。
初心者でもお子様連れでも楽しめるキャンプ
今回のキャンプフェスでは、トイレや給水車も用意されていて、キャンプ慣れしてない方にも取っ付きやすいものになっていました。奄美の方でもなかなかキャンプをしたことがない方は多いもの。テントや寝袋のレンタルもあり、調理器具や食材を持っていなくても出店で食事ができる。初心者の方でもハードルが低く、キャンプの楽しさを味わってもらえるイベントだったと思います。
奄美大島には動物園も遊園地もありません。お子様が小さいご家族の場合ですと、なかなか家族でレジャーを楽しむことがないのではないでしょうか。だからこそ、こういったイベントで奄美ならではのアウトドアレジャーを気軽に楽しめると、よりいっそう島の魅力を感じられるのでは、と思いました。
難しく考えるより、まず『楽しむこと』
奄美に住む有志が企画して行ったこのキャンプフェス。
「島おこしや町おこしを難しく考えるより、まずは自分たちが島を楽しむこと、『こんなに楽しいんだよ』と伝えることが必要だと思う」と主催のdevadurga代表の島崎仁志さんはおっしゃっていました。
「ない」ものに目を向けるのではなく、「ある」ものを楽しむ。「これがあったらいいな」と思うものは自分で作る。場所の特性を生かし、その場所に密着した物事を考え、そして、それらを自身も楽しむこと。
ただ単純に「楽しかったね」と中にいる人も外から来た人も言い合える場所であることが、「また来たい」と思う土地を作るのかもしれません。